接着トラブル解決と接着の耐久・信頼性保証のための
接着不良を未然に防ぎ信頼性の高い接着を行うための基礎知識と耐久性の評価・寿命予測
接着の基礎理論と実際のポイントおよび
接着耐久性の評価・寿命予測法をデータに基いて解説する特別セミナー!
- 講師
電気化学工業(株) 電子材料事業本部
電子材料事業部 テープ・接着剤部 技術顧問 工学博士 原賀 康介先生
三菱電機(株)研究所にて入社以来接着接合技術の研究・開発に従事,接着の耐久・信頼性の第一人者
2007年より電気化学工業(株)技術顧問を兼務
- 日時
- 会場
- 受講料
- 1名:47,250円 同時複数人数申込みの場合 1名:42,000円
- テキスト
受講概要
受講対象
電気・電子機器、精密機器、機械・構造物、自動車・車両などの設計、工作、材料 、信頼性で接着に関わっている技術者。
特に、接着の専門家ではなく、接着をブラックボックス的に使用せざるを得ない状況にある技術者。
予備知識
特になし
修得知識
1)接着の基礎的理論 2)接着の寿命評価法 3)接着の信頼性検証法
講師の言葉
接着接合は部品組立における重要な要素技術であるが、長期耐久性を正確に予測する方法は確立されておらず、 接着接合を製品に適用する際、「何年もつか」ということが常に議論される。「実際に使ってみなければわからない」 というあいまいな状態で接着接合を採用するわけにはいかない。接着接合物の安全性、信頼性を保証できる データ的な「裏付け」としっかりとしたストーリーが必要である。 講師はまさに接着接合を製品に適用するための安全性、信頼性の「裏付け屋」的立場で、これまでに各種の 環境や応力に対する耐久性評価や長期耐久性予測、耐久性を向上させるための方法について検討し、これらの蓄積を ベースとして接着の信頼性保証ストーリーを構築してきた接着の耐久性、信頼性の第一人者である。 本セミナーでは、接着の製品への適用開発時点やトラブル対策で課題を抽出できるようになるための、 接着の基礎的な理論と教科書に書かれていない実際のポイントを紹介するとともに、接着接合物の長期信頼性保証の ために必要な接着耐久性の評価・寿命予測法と耐用年数経過後の安全率算出法を、講師がこれまでに行ってきた 実際を 豊富なデータに基づいてわかりやすく紹介する。
プログラム
第1部 接着不良を未然に防ぎ信頼性の高い接着を行うための基礎知識
1.理想的な接着状態とは
(1)破壊状態 (2)接着強度の変動係数
2.「接着」は難しい?
3.接着の基礎(接着の過程と注意点:常識の誤り)
(1)接着の過程 (2)表面張力 (3)表面状態と表面処理 (4)接着剤の固化(硬化)と内部応力
4.接着剤の種類と使用上の注意
(1)エポキシ系接着剤 (2)2液アクリル系接着剤(ハードロック) (3)嫌気性接着剤 (4)シリコーン系接着剤 (5)紫外線硬化接着剤 (6)瞬間接着剤(シアノアクリレート系接着剤)
第2部 接着耐久性の評価・寿命予測と信頼性保証技術
1.接着接合における劣化の要因
2.水分による劣化と経時変化の予測
(1)接着部の形状・寸法と耐湿性 (2)接着部への水分の拡散を考慮した耐湿性評価法 (3)長期耐湿劣化の推定法 (4)耐湿劣化後の乾燥による接着強度の回復と屋外暴露劣化の推定法 (5)屋外暴露における加速試験
3.応力耐久性
(1)クリープ耐久性 (2)疲労耐久性
4. 接着接合における耐用年数経過後の安全率の定量化
(1)要求信頼度、実効接着強度、最大発生応力、安全率の関係 (2)実効接着強度の求め方 (3)耐用年数経過後の安全率 (4)耐用年数経過後の安全率の事例
講師紹介
■専門:接着技術(特に構造接着と接着信頼性保証技術) ■略歴:昭和48年(1973年)京都大学工学部工業化学科卒業、 同年 三菱電機(株) 入社、生産技術研究所、材料研究所を経て現在に至る 2007年より電気化学工業(株)技術顧問を兼務。 入社以来現在に至るまで一貫して接着接合技術の研究・開発に従事。 特に、構造接着技術と接着信頼性保証技術の開発に注力。 構造接着の適用例として、エレベータ意匠構造パネルの接着化、 制御盤・配電盤の接着・リベット併用組立、産業用換気扇のウェルドボンディング組立、 大形パラボラアンテナの反射鏡の接着組立、人工衛星の太陽電池パネルの接着組立、 モーター磁石の接着接合、など。 ■受賞:日本接着学会技術賞、日本電機工業会技術功労賞、日本接着学会学会賞