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「おいしさ」を理解し,ヒット商品の開発に結びつけるための

食感性工学による「おいしさ」の計測・評価法とヒット商品の開発事例

「おいしさ」のメカニズム,計測・評価方法,おいしさの創出技術について
             「ヒット商品」の開発事例を含めて解説する特別セミナー!!

講師

(社)食感性コミュニケーションズ(FKC) 理事長
東京大学名誉教授 農学博士          相良 泰行先生

日時
会場

連合会館 (東京・お茶の水)

会場案内

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受講料
1名:47,250円 同時複数人数申込みの場合 1名:42,000円
テキスト

受講概要

予備知識

 特に必要なし

受講対象

 1)食品製造の現場で働いてきた経験者
 2)研究開発組織の中堅研究者
 3)商品企画担当者,商品開発担当者など

習得知識

 成功事例の紹介を通じての食感性工学の基礎知識と実用面への適用法
  1)五感コミュニケーションによる「おいしさ」生起プロセスのメカニズム
 2)消費者を満足させる新商品開発とこれを実現するための製造工程の最適化手法
 3)機器分析と官能評価を融合した新しい品質評価法
 4)香味と包装容器の調和設計法

講師の言葉

 食感性工学は、消費者の「食にまつわる感性」に関する科学の発達をモニターしながら、「食とヒトの相互作用」、
特に「おいしさ」の創出に関する情報を基盤としたフードシステムの構築に貢献する新しい科学技術の分野です。
 その主な目的は、消費者を起点とする研究開発のパラダイムや新しい技術を「食」の世界に普及させ、健全で
革新的な食品産業技術の発展に貢献することにあります。これまで、主に民間企業との共同研究により開発した
技術や方法論は、農産物や新食材の生産とマーケティング、食品の外観、色、構造、成分分布、味と香りなどの
感性計測・評価法、機能性とおいしさを調和させた新商品の開発、おいしさを創出・保存する製造プロセスの
最適化、機器計測データと官能評価スコアを融合させたおいしさの設計手法、食品のおいしさに影響を及ぼす
包装容器やTVコマーシャルなどの情報効果、企業における研究開発組織のあり方、さらには少子高齢社会に
適した食育フードシステムの提案などに展開されてきました。
 このセミナーでは、食感性工学がヒット商品「伊右衛門」の開発に貢献した事例など、主に、緑茶飲料、
サラダドレッシング、コ-ヒー、食パン・デニッシュペストリー・蕎麦などの小麦粉製品、米飯・米菓などを対象に
した「おいしさ」の創出技術などを紹介します。

プログラム

1.食感性工学のパラダイムと展望
 1)食と感性の相互作用を研究する新しい研究分野のニーズ
 2)食品産業の緊急な課題と消費者起点工学へのパラダイムシフト
 3)感性の定義と食感性工学のパラダイム
 4)食嗜好の計測システムと研究領域
2.食感性モデルによる「おいしさ」の評価と創生法
 1)おいしさの要因と五感コミュニケーションモデル
 2)知覚・認知・情動と「おいしさ」の関係
 3)食感性モデル利用のコンセプトと解析手法
 4)新商品開発のグランドデザイン
3.緑茶飲料ヒット商品「伊右衛門」の開発事例
 1)機器分析と官能評価を融合した分析法
 2)ターゲット消費者の絞り込みと香味設計法
 3)ペットボトルの「おいしさ」への影響評価法
 4)TVコマーシャルの製作指針とマーケティング戦略
4.味と香りの感性計測システム
 1)生物のスーパーセンサー~嗅覚を話題として~
 2)感性工学によるセンシングの特徴
 3)米の食味計開発事例
 4)味覚センサーによるビールのテイストマップ作成事例
 5)匂いセンサーによるコーヒーの香り特性評価事例
 6)オルファクトメトリー(匂い嗅ぎGC)による最適凍結乾燥条件の探索事例
 7)脳波・能磁場計測による味と香りの脳機能解明の現状
5.高齢者の食嗜好に基づく冷凍米飯の最適帆蔵条件
  1)米飯の食味評価法~粘弾性計測と官能評価の融合手法~
 2)研究のグランドデザイン~測定項目と分析手法の計画~
 3)マイクロスライサの機能と氷結晶・気泡などの3次元計測法
 4)保蔵条件がおいしさに及ぼす影響~最適冷凍温度条件の探索法~
 5)高齢者に安全・安心な宅配弁当をとどけるフードシステム

講師紹介

 1972年東京大学大学院農学研究科農業工学専攻博士課程在学中に東京大学農学部助手に採用。83年農学博士授与、
 85年東京大学講師、88-90年JICA長期専門家としてインドネシア共和国政府(ボゴール農科大学大学院客員教授)に派遣。
 帰国後助教授を経て、03年農学国際専攻教授に昇任。
 09年3月退職後、東京大学名誉教授・(社)食感性コミュニケーションズ設立・理事長、日本冷凍空調学会副会長・
 日本食品工学会顧問などに就任、日本科学未来館主催"おいしく、たべる、の科学展"総合監修を 担当し現在に至る。 
 主な専門分野は農産物ポストハーベスト工学、食品冷凍・乾燥・品質計測・評価、食品工場設計、国際協力など。
 新しい分野としておいしさを創る「食感性工学」を提唱している。
 国際クリオファルマ凍結乾燥賞、北欧乾燥会議最優秀R&D賞、日本食品工学会学会賞など多数を授与されている。