受講概要
受講形式 会場・WEB 受講対象 医薬品・医療機器・化粧品・健康食品など水を使う製造業、 検査測定器業種で製造や品質管理・関連した新事業を企画する部門の方々を対象とします。 予備知識 特にありませんが、 ①自社工場での水用途を整理しておいてください。 ②水システムの構成も整理しておいてください。 ③抱えておられる問題があればご質問ください。 習得知識 1)製薬用水の基礎 2)レギュレーションで製薬用水は定められている理由 3)薬局方に収載される限度値・ガイドライン数値が制定された背景 4)各国行政サイドが求める異なる意向 5)日常業務の中で見逃してしまいそうな本質 教科書には書かれていない実務に役立つ本音 など 水への汚染意識を高めることにより、医薬品に対するリスク対応へ水平展開でき、危険予知やQRMが明らかになります。 講師の言葉 入門の方へ:製薬用水とは何か・日常に使う略語用語・水質管理目的・原水の選択など水への考え方を理解できます。 中級の方へ:水質をモニタリングする手段=導電率とTOCを見直し、疑問解決としての利用を奨めます。 水システムを3つ、前処理・脱イオン・無菌化に分けそのしくみと問題点を指摘しつつ説明します。 最新の動向として:PMDAが2014年7月にPIC/Sに加盟し世界規模の査察へ対応する視点から水管理の在り方も変化しました。特に外国取引先からの査察は、「判ってくれるだろう」が通用しません。水質データへもDIが求められ、説明にかなり工夫を要します。従来は薬局方に決められた限度値をチェックする方法から、QRMベースで継続的にRTRを使う自主的な管理を説明できるかに重要度が高まり、その普及が始まっています。 最後に:2017年4月から有効となったEU薬局方改訂により、注射用水製造法で日・米・欧が一致しました。蒸留法に代わりうる膜WFIを採用する要件にも触れます。
プログラム
1. Prologue 製薬用水とは何 不純物とは何 2. 専門用語・略語 製薬用水に係わる用語50を解説 3. 原水の選択 井水・工業用水を選べるか 4. 製造方法 前処理の目的は イオン交換・RO・EDIについて 蒸留器と問題点 水滴と異物混入を回避する策 膜によるWFI ROとUFどちらがWFIに適するか 5. 貯槽と配管 設置目的から 6d-rule 精製水ループの要件 WFIループの要件 6. 水質管理とモニタリング オフライン検査とオンライン検査の併用 導電率測定目的 TOC測定目的 7. PIC/Sと自主管理 PIC/Sの成り立ち PIC/Sが求めるのは何 8. 査察対応 査察と自主的な管理は相反するか 9. 膜WFIを採用する要件 Ph.Eur.からの歴史的な改訂 膜モジュールによるしくみ 省エネ視点 RTRによる水質管理 10. QandA (事前質問・当日質問歓迎します) (ご参加者はセミナー終了後1年間事後質問もできます) 質疑・応答 講師紹介 略歴 1972年~ 栗田工業・野村マイクロサイエンスに勤務 1999年~2001年 日本PDA技術教育委員 1995年~2020年 PHARM TECH JAPAN誌に製薬用水記事を執筆 2011年~ 布目技術士事務所を開設し製薬用水コンサルタントの仕事をはじめる