受講概要
受講形式 WEB・会場 受講対象 製造業に携わる新人〜3年目の方 予備知識 特に必要ありません 習得知識 1)製品化の流れの基礎知識 2)企画の考え方 3)自分のアイディアを製品にすることができる 4)見積もりの基礎知識 5)コストダウンの方法 6)品質の基本 7)イノベーションとDX 8)一歩リードできる社会人になるコツ 講師の言葉 製造業に携わる仕事をしていても、一人のエンジニアが関わる箇所はその製品のごく一部の場合がよくあります。自分の担当する製品がどのような品質試験をクリアーしなければならないのか、どのようなコストで作られようとしているのか、など「製品」全体が見えないまま製品化を進めている場合が多くあります。 一方、品質管理部門や生産管理部の人などは、製品の全体は見えても、どのような経緯で企画された製品なのかなどを知らず、つまり「製品化プロセス」全体が見えないまま、自分の業務をこなしている場合もあります。製品のブロックや部品、また製品化の各プロセスはシームレスに関わり合い成立しているため、特に若手エンジニアには、「製品」と「製品化プロセス」の全体を知ったうえで、自分の業務をこなしていただければ、より良い仕事ができると思っています。 また、現在EVをはじめとして多くの中国製品が、技術的/品質的に日本製品の存在を脅かしています。日本の製造業が立ち遅れつつある原因はどこにあり、何を改善していけば良いのか、またこれからの日本のエンジニアはどのような思考で製品化設計を進めるべきかを、一緒に考えたいと思います。 日本は、貿易輸出金額の85 %を製品(装置、家電、車関係など)に頼ったものづくり立国です。この研修では、新人〜3年目の設計者、品質保証、製造技術、購買を担当している人が、世界をリードする一目おかれるエンジニアになるためにご用意しました。是非ともご参加ください。
プログラム
1.迫りくる中国のモノづくり 中国製EVの脅威とまだ負けない化学製品 日本と中国のモノづくりの考え方の違い 2.日本のエンジニアの現状 日本がモノづくり立国と言われる理由 日本製品が世界に誇る品質とは 3.ハードからソフト重視になるモノづくり 高止まりするハード中心のモノづくり ソフトが弱い日本の理由 4.製品化に必要な知識 ベンチャー企業が製品化に苦戦する理由 一個生産と大量生産、非売品と販売品の違い 製品化プロセスにおける7つのハードル 5.志が市場を作る 3つの輪で考える志 志がない製品のなれの果て 6.イノベーションを起こす方法 トップランナーになる 点と点を結ぶ 繰り返す大切さ 7.企画と設計構想を考える 企画とは 設計構想とは 8.3つの製造業 主な3つの製造業とメーカーの全体構成 日本の組立メーカーの衰退と教訓 部品メーカーの問題点とその未来 9.部品の材料と加工方法 試作と量産で異なる材料と加工方法 樹脂、板金、金属の加工方法と制約される形状 材料の選択基準 金型の構造と金型費 3Dプリンターが変える製造業 10.コスト構成とその管理 製品のコストの構成を知る 部品コストの内訳を知る 目標コストを決めて管理する 11.製品/部品の品質検証 安全性 信頼性 製品と部品の製造性とサービス性 12.立場の違いによる品質の解釈 2つの品質とは 2つの品質の管理と責任 13.DXの考え方 3方向で考えるDX 既に実施されているDXの好例 「モノからコトへ」とエコシステム 14.ジェンダーレスなエンジニア シリアル思考からパラレル思考へ 女性の進出の遅れる日本 活躍する女性エンジニア 15.一歩リードできる社会人になる チャンスを活かすためにすることは トレンドに乗るのではなく、トレンドを作る 仕事は「速く」ではなく「早く」 16.社会人として活躍する自分を作る 自分の得意分野を知り伸ばす メンバーシップ性からジョブ性へ 会社は自分が動かす 質疑・応答 講師紹介 略歴 1987年:上智大学理工学部機械工学科卒 1987年:ソニー入社 2009年:ソニー上海工場に出向 2016年:ソニー退社 2017年:ロジ設立 所属学会 ・科学技術と経済の会 ・研究とイノベーション学会