AI画像認識プロジェクトの進め方,画像情報の集め方,品質保証への対応,具体的なAI画像認識システムの開発例に関する知見について,製造現場での導入実績やAI外観検査の実例を踏まえ,実践的にわかりやすく解説する特別セミナー!!
- 講師
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兵庫県立大学 大学院工学研究科・准教授・博士(工学) 森本 雅和 先生
- 日時
- 会場
- ※本セミナーはWEB受講のみとなります。
- 受講料
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(消費税等込み)1名:44,000円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:38,500円
- テキスト
受講概要
受講形式 WEB受講のみ *本セミナーはZoomシステムを利用したオンライン配信となります 受講対象 AI外観検査システムの導入を検討している製造業技術者など.経験不問. 予備知識 特に必要ありません 習得知識 1)AI画像認識プロジェクトの進め方について基礎知識を得られる. 2)具体的なAI画像認識システムの開発例に関する知見を得られる. 講師の言葉 ここ数年、AI(Artificial Intelligence、人工知能)の応用が急速に進展しています。 劇的な認識率の向上をもたらしAI分野を発展させたのが、脳の働きからヒントを得た学習手法である「Deep Learning(深層学習)」のアルゴリズムであり、実装が容易なライブラリの登場により、画像認識を中心に利用例が報告されています。 かたや、製造現場ではAI外観検査(画像識別)を中心に導入プロジェクトが立ち上がっていますが、狙った識別精度が得られず、導入に至らない例が聞かれます。 学習データ(画像データ)の前処理(データクレンジング)にかかる負担や良品・不良品データの不均衡などがおもな原因にあげられます。 また、特にDeep Learningでは識別にかかる根拠がわかりにくく、品質保証の観点から導入を見送る現場も多いです。 そこで、本講座は中小製造現場で導入実績をあげた講師が、自身が手がけたAI外観検査の取り組みを紹介。 活動事例を通じて、AI外観検査の導入プロジェクトの進め方から学習データの質と量の課題、学習を意識した画像情報の集め方、品質保証への対応までを解説します。 さらには、導入後の運用を通じての精度向上のための考え方にも触れます。
プログラム
1.AI画像認識システムの動向と導入基礎 1-1 国内外のAI画像認識の最新事例 1-2 AI画像認識システムの利点・欠点 1-3 AI画像認識システム導入時の留意点 2.AI画像認識システムの実例 2-1 パン識別システム「BakeryScan」 ①BakeryScanのシステム構成 ②BakeryScanの画像処理(特徴量の抽出方法等) ③パン識別にかかる課題 ④現場導入時の課題 ⑤BakeryScanのアルゴリズムの改良 2-2 不織布画像検査システム ①不織布の異物検査 ②既存の画像検査システムの課題 ③不織布画像検査システムの構成と特徴 ④機械学習による異物判別 2-3 金属チェーン画像検査システム ①チェーンの外観検査 ②チェーン画像検査システムの校正と特徴 ③良品学習による異常検知 2-4 油圧部品の自動外観検査システム ①外観検査の課題 ②正常・異常判別と機械学習による2クラス分類 ③AIの限界とデータセットの不均衡 ④ONE Class SVM(OCSVM)による良品学習 ⑤OCSVMの課題とVAEによる異常検出 ⑥導入した外観検査システムとロボットのハンドカメラによる撮像 ⑦VAEによる傷検出と誤検出の改善 3.AI外観検査のはじめ方と機械学習を意識した画像 3-1 AI外観検査の進め方 ①学習データの取集と用意 ②各種機械学習の検証 ③転移学習の活用 3-2 機械学習を意識した画像データ(学習データ)の準備 ①画像データの形式 ②学習データ(データセット)の準備 ③必要な学習データ 3-3 学習が難しい画像 ①撮影環境や条件のばらつき ②NG・OKの差異がわかりにくい ③キズなど一方向からでは見づらいなど 3-4 学習しやすい画像のための前処理 ①画像のノイズ/歪みなどを取り除く ②明るさや色合いを調整/輝度調整 ③オブジェクトの輪郭を強調 ④領域抽出 4.学習データの量と質の課題 4-1 学習データの準備にかかる負荷(画像の収集、ラベルの付与) 4-2 学習データはどの程度必要か 4-3 外観検査における学習データの質の課題(データの不均衡) 4-4 学習データの拡張(Data Augmentation)と注意点 4-5 ラベル付き公開データセットと転移学習による対応 5.識別根拠の課題と品質保証への対応 5-1 Deep Learningは内部分析が困難 5-2 説明可能性・解釈性(XAI)に関する技術 5-3 Deep Learningが着目しているところ(ネットワークの可視化) 5-4 品質保証への対応(AI外観検査と目視検査との連携/段階的なAI外観検査の導入) 6.AI画像認識システム導入の進め方(「2」の事例をもとに) 6-1 要求定義の取りまとめ 6-2 AI機能の選定 6-3 社内教育とプロジェクトの立ち上げ(産学連携助成の活用等) 6-4 学習データの準備 6-5 概念実証(PoC) 6-6 ラインでの実運用 6-7 運用による精度向上 講師紹介 略歴 1998年 大阪大学大学院工学研究科通信工学専攻博士後期課程終了 博士(工学) 1998年 姫路工業大学工学部 助手 2004年 兵庫県立大学 助手 2014年 兵庫県立大学大学院工学研究科 准教授(現職) 所属学会 IEEE,電子情報通信学会,映像情報メディア学