ポリイミドの合成法・特性評価法,ポリイミドの諸特性の分子設計・制御方法,5G通信用低誘電損失ポリイミドの開発方法,5G通信用低誘電損失材料の開発現状・将来展望について,豊富な経験と研究事例を基に詳しく解説する特別セミナー!!
- 講師
FAMテクノリサーチ代表 ・博士(工学) 山田 保治 先生
- 日時
- 会場
- ※本セミナーはWEB受講のみとなります。
- 受講料
- (消費税等込み)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円
- テキスト
受講概要
受講形式 WEB受講のみ *本セミナーは、Zoomシステムを利用したオンライン配信となります
受講対象 電子材料用ポリイミドの開発や機能化、パッケージ、回路基板など 高速(5G)通信用材料開発に携わっている研究・技術者 予備知識 特に特別の知識は必要ないが、大学基礎課程の化学(有機化学、高分子化学、物理化学、分析化学)の基礎知識があればなお良い 習得知識 1) ポリイミドの基礎(合成法や特性評価法) 2) ポリイミドの諸特性(耐熱性、誘電特性、吸水性、接着性(加工性))の分子設計と制御方法 3) 高速(5G)通信用低誘電損失ポリイミドの開発方法 4) 高速(5G)通信用低誘電損失材料の開発現状(各社の開発状況)と将来展望 など
講師の言葉 近年、デジタル通信の高速化が急激に進展し、高速通信用材料の開発が盛んに行われている。5G高速通信用樹脂の中では、成形性、信頼性やコストパーフォーマンスに優れたポリイミドが今後主要な樹脂となることが期待されている。5G高速通信用樹脂においては樹脂の高周波領域での低誘電損失化が必要であり、低誘電率かつ低誘電損失樹脂が優位な材料となる。 本セミナーでは、ポリイミドの基礎から低誘電損失化(低誘電率、低誘電正接、低吸水性、高接着性等)の分子設計と特性制御について実務に即して優しく説明する。また、低誘電損失ポリイミドの開発状況と高速通信用材料開発の課題と今後の展開についても説明する。
プログラム
1.ポリイミドの基礎 1.1 ポリイミド開発の歴史 1.2 ポリイミドの合成、構造と基本特性 (1)原料(モノマー)(2)ポリイミドの合成法(3)イミド化法(熱イミド化、化学イミド化、溶液イミド化) 1.3 各種ポリイミドの構造と特性 (1)非熱可塑性ポリイミド(2)熱可塑性ポリイミド(3)熱硬化性ポリイミド(4)可溶性ポリイミド (5)脂環族(透明)ポリイミド 2.変性ポリイミド(MPI)の種類、構造と特性 (1)アロイ化PI、(2)シロキサン変性PI(SPI)、(3)多分岐PI 3. ポリイミドポリイミド系複合材料(ナノコンポジット、ナノハイブリッド)の合成、構造と特性 3.1 複合化方法 3.2 複合材料の構造と特性 4.ポリイミドの分子設計と機能化 4.1 溶解性 4.2 高耐熱化(物理的耐熱性(短期耐熱性)と化学的耐熱性(長期耐熱性)) 4.3 屈折率の制御(高屈折率化) 4.4 低熱膨張化 4.5 無色透明化 (1) ポリイミドの着色機構(2) 無色透明化の分子設計(3) 無色透明ポリイミドの開発状況 5.通信技術の進歩と高速通信用材料開発 5.1 樹脂の誘電特性-各種樹脂(フッ素樹脂(PTFE)液晶樹脂(LCP)とポリイミド(PI)の比較 5.2 高速(5G)通信および低誘電材料の開発状況と市場規模 6.低誘電損失ポリイミドの分子設計と特性制御 6.1 低誘電率化(低誘電PI、フッ素化PI、多孔性PI) 6.2 低誘電正接化 6.3 低吸水率化 6.4 高接着性 6.5 成形・加工性の改良 7.高速(5G)通信用低誘電損失ポリイミドの開発状況 8.高速(5G)通信用材料開発の課題と今後の展開 9.参考図書 質疑・応答 講師紹介 略歴 1973年 住友化学工業株式会社 中央研究所 1982年 新日鐵化学株式会社 技術研究所 2000年 名古屋工業大学教授 2007年 京都工芸繊維大学教授 2012年 京都工芸繊維大学特任教授、神奈川大学客員教授、岩手大学客員教授 名古屋産業科学研究所中部TLO技術アドバイザー 2015年 高分子学会フェロー 2017年 神奈川大学客員研究員 2018年 エフエイエムテクノリサーチ(FAM TechnoResearch)代表 この間Ziegler-Natta系重合触媒、ポリオレフィン(PE、PP)、生体適合性材料、高機能高分子材料(ポリイミドなど)、複合材料(ナノハイブリッド)、バイオベースポリマー(ポリ乳酸)、気体分離膜などの研究開発に従事。 機能性高分子材料(ポリイミドなど)、複合材料(ナノハイブリッド)、気体分離膜などの執筆・講演、企業への技術指導やコンサルティング活動を行っている。 著作 シランカップリング剤、有機-無機複合(ハイブリッド)材料、ハイブリッドハードコート剤、ポリイミド、 気体分離膜関係書籍(技術情報協会、情報機構、シーエムシー出版、サイエンス&テクノロジーなど)多数 所属学会 高分子学会