データインテグリティー問題の本質,問題の背景原因とリスク,違反の事例,査察ポイント・アプローチ,内部監査ポイント,問題への対応,問題の予防と改善について,具体事例を踏まえ詳しく解説する特別セミナー!!
- 講師
ノビオコンサルティング合同会社 代表 立石 伸男 先生 元 中外製薬株式会社,Roche/Genentech承認グローバル監査員
- 日時
- 会場
- ※本セミナーはWEB受講のみとなります。
- 受講料
- (消費税等込み)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円
- テキスト
受講概要
受講形式 WEB受講のみ *本セミナーは、Zoomシステムを利用したオンライン配信となります。 受講対象 特に制限なし 予備知識 特に必要ありません。 習得知識 1)データインテグリティー問題の本質 (何故規制当局が重要視するのか?何故CSVの対応だけでは不備なのか?)田辺三菱、小林化工、日医工の事例 2)データインテグリティー問題の背景原因とリスク(何故DI問題が起こるのか?) 3)データインテグリティー違反の事例(FDA Warning Letter, FORM483)と追加調査要求の内容 有機合成、積水メディカル、東洋紡の事例 4)FDAから見たデータインテグリティーの査察ポイントとアプローチ(QC分野の特異性) 5)データインテグリティー問題に関する内部監査ポイント 6)データインテグリティー問題への対応(外部コンサルタントに要求される資質とは?) 7)データインテグリティー問題の予防と改善(継続的に実施すべき点は何か?)
講師の言葉 FDA査察においてデータインテグリティー(DI)に関する指摘は相変わらず上位を占めており、昨今のJ&Jコロナワクチンの混入事件でも指摘された。DI違反の場合、企業が受ける行政処分や損害賠償訴訟などの損失は日本(田辺三菱、小林化工、日医工事件)に比べ米国では非常に多額で刑事罰も課せられる。 DI問題は電子データの安全性と完全性保証の不備とのFDA指摘の増加からコンピュータ化システムバリデーション(CSV)への対応が注目されてきたが、DI問題の本質はCSVではなく企業の品質システムやマネジメントの不備であり、事実、Warning letter (WL)では過去の製造品や退職した職員をも対象にDI違反の原因究明の再調査と根本的な改善策の履行の保証として監査経験が豊富なGMPコンサルタントの採用を要請(Remediation)している。つまりコンピュータ専門家や米国GMPに疎いコンサルタントによる監督指導では根本的な解決にはならないとの考えなのである。 本セミナーでは、FDAのDI査察の事例(有機合成工業、積水メディカル、東洋紡などの日本企業を含む)に加え、査察時での質問やチェックポイント(特にQC分野)などを解説。またFDAが期待するDI保証のためのマネジメント体制や品質システム(特にQAの活動)の紹介に加え内部監査での確認ポイントやDI問題が発覚した際での対応について解説することで将来FDAから重大な違反との指摘を受けないための準備が出来る。
プログラム
1. データインテグリティー問題とは? GMPに特異的な問題ではない!違反に対する日米の行政措置等の差(多額の損害賠償支払判決) 2. 規制当局は何故データインテグリティーを重要視するのか? 3. 規制当局(グローバル)の要求と期待 MHRA、WHO、PIC/S 4. Good Documentation PracticeとALCOA ALCOA/ALCOA+とは? 5. データ管理に関する品質システムとは? リスクマネジメント(よくある原因と潜在リスク) 6. FDAのDI査察状況と指摘事例 FDA査察での指摘領域(特にQC分野) 7. 注目すべき指摘事例(Warning Letter) 日本企業(有機合成工業、積水メディカル、東洋紡)に対する指摘事項(Form483) 8. FDAの改善要求(Remediation) 9. Warning Letterから学ぶ ・生データの管理 (オリジナルコピー, 分析機器に於ける試行(トライアルラン)) ・監査証跡 ・コンピュータシステムの管理 ・OOSの取扱(システムの不備、QAの責任、経営者の責任) ・査察妨害とされない対応 10. DI査察への対応 ・DI査察のチェックポイント ・査察時での質問(チェックポイント) 11. FDA査察の具体例 12. データインテグリティー査察への対応とは? ・DI問題に対する品質保証システムの説明責任 ・もしDI問題が発覚したら ・DI不備の判断基準 ・実施すべきリスクアセスメント ・調査・評価の対象と範囲 ・全社的な対応ベスト7 ・調査の実施(項目、責任の分離、アクセス管理、データ管理と保存、監査証跡の改善) 13.DI問題防止に必要なQAの活動 14. DI監査時での確認ポイント 15. 改善のゴール 質疑応答 講師紹介 略歴 元 中外製薬勤務。Roche/Genentech承認GMP監査員 元 日本PDA製薬学会 無菌製品GMP委員会、QAQC委員会 グループリーダー 無菌製造法に関する製造指針と品質管理(無菌操作法指針)改定メンバー PDAテクニカルレポート(プロセスバリデーション)peer review元メンバー