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信頼性が高く,耐久性が大きく強い接着のための

接着の基礎と異種材接着接合部の
強度・信頼性・耐久性向上法およびトラブル対策

エレクトロニクス化学機械

接着力の原理,接着剤選定法,異種材料接着,強度・耐久性の向上法,安全率計算法,
  寿命予測法,トラブル対策等について解説する特別セミナー!!

講師

鈴木接着技術研究所 所長 工学博士(名古屋大学) 技術士(機械部門 構造接着) 鈴木 靖昭 先生
日本車輛製造(株)開発本部長を経て退職,現在に至る

日時
会場

連合会館 (東京・お茶の水)

会場案内

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受講料
(消費税等込み)1名:48,600円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:43,200円
テキスト

受講概要

受講対象

 接着剤ユーザー会社の設計、製作、品質保証、研究部門および接着剤メーカーの初級および中級技術者・研究者


予備知識

 高校の化学、物理、数学の知識


習得知識

 1)接着強度発現の原理
  2)主な接着剤の種類とその特徴
  3)主な被着材に対する表面処理法
  4)接着剤を使用しない最新の異種材料接合法の原理別分類と特長
  5)主な接着継手の特長・応力分布・破壊条件・設計法
  6)接着継手の安全率の設定法と故障確率計算法
  7)接着継手の耐久性評価法・寿命予測法
  8)接着トラブルの原因別分類
 9)主なトラブル事例とその対策法


講師の言葉

 信頼性が高く耐久性が大きく強い接着・接合継手を設計することを目的とする人に対し、接着力発現の原理、
接着剤および表面処理法の理論的選定法、異種材料の接着,樹脂射出一体成形法、レーザ接合法,化学反応法など
最新の接合法について,強度および耐久性向上のメカニズムとともに解説します。
 また、各種継手に発生する応力分布、変形、および破壊条件の解析法(CZM法を含む),それに基づく強い
接着構造の設計法、負荷応力の時間的分布と接着強度のばらつきに基づいたストレス-強度モデルによる
継手の希望破壊確率を与える安全率の計算法、接着継手の劣化の主要原因である温度、湿度、機械的応力などの
ストレスと劣化速度との理論的関係およびそれに基づいた加速試験による寿命予測法について詳しく解説します。
 さらに、接着トラブルの原因別分類と対策(表)および具体的事例について概説し、最後にご質問に対し
講師の50年間にわたる接着についての実務経験に基づき、ご回答いたします。

プログラム

1.接着力発現の原理
 1-1化学的接着説
 1-2機械的接合説(アンカー効果)
 1-3からみ合いおよび分子拡散説
 1-4接着仕事
 1-5シーリング材の接着力発現の原理と役割
 1-6粘着剤の接着力発現の原理と役割
2.各被着材に適した接着剤の選定法
 2-1 Zismanの臨界表面張力による接着剤選定法
 2-2 溶解度パラメータによる接着剤選定法(非結晶性樹脂および結晶性樹脂)
 2-3 被着材と接着剤との相互の物理化学的影響を考慮した接着剤選定法
3.接着剤の種類、特徴および最適接着剤の選定法
 3-1 各接着剤の種類
 3-2 接着剤の耐薬品性および耐候性について
 3-3 各種接着剤のせん断およびはく離接着強度特性
 3-4 各種被着材に適した接着剤の選び方(選定のための接着剤性能表)
 3-5 各種シーリング材の性能および用途
 3-6 種々の接着剤の各種条件(米国連邦規格における接着強度)と変動係数
4.被着材に対する表面処理法の選定法
 4-1 各種表面処理法およびその特徴
 4-2 金属の表面処理法
 4-3 プラスチックの表面処理法
 4-4 プライマー処理法
5.最新の異種材料接合法
 5-1 金属の湿式表面処理-接着法
 5-2 金属の湿式表面処理-樹脂射出一体成形法
 5-3 無処理金属の樹脂射出一体成型法
 5-4 被接合材表面のレーザー処理-樹脂射出一体成形法
 5-5 レーザー接合法
 5-6 摩擦接合法
 5-7 溶着法
 5-8 分子接着剤利用法
 5-9 ゴムと樹脂の架橋反応による化学結合法-ラジカロック®
 5-10 接着剤を用いない高分子材料の直接化学結合法
6.エッチングまたはレーザー処理後の射出成形法または融着法における接着力発現の原理
 6-1 エッチングまたはレーザー処理後の射出成形により接着・接合力が向上する原理
 6-2 耐久性が向上するメカニズム
 6-3 樹脂どうしの融着による接合の場合の接着強度発現の原理
7.接着継手形式および負荷外力の種類
 7-1 接着接合の長所と短所
 7-2 各種接着継手形式
 7-3 接着部に加わる外力の種類
8.重ね合せ継手およびスカーフ継手の特徴,応力分布および強度評価
 8-1 重ね合せ継手の応力分布(弾性解析解および弾性有限要素解析結果)
 8-2 重ね合せ継手の弾塑性FEM応力解析結果に基づいた実験結果の検討例
 8-3 Al重ね合せ継手の引張せん断試験結果およびFEM解析による検討例-1
 8-4 Al重ね合せ継手の引張せん断試験結果およびFEM解析による検討例-2
 8-5 CFRTP重ね合せ接着継手の引張せん断試験結果に対する結合力モデル(CZM)法による解析例
 8-6 重ね合せ継手の接着層厚さと接着強度との関係
 8-7  バルク接着剤試験片厚さと引張強度との関係
 8-8 バルク接着剤および接着継手接着層における強度の測定法
 8-9 バルク接着剤の応力-ひずみ曲線と引張速度との関係
 8-10 スカーフ継手および突合せ(バット)継手の特徴,応力分布および破壊条件
 8-11 接着接合部における特異応力場の強さおよび応力拡大係数を用いた接着強度の評価
 8-12 接着層が収縮した場合のスカーフおよびバット継手の応力解析
 8-13 はく離応力の解析
 8-14 スポット溶接-接着併用継手の応力解析 
9.最適接合部の設計
 9-1 強い接着接合部を設計するための一般的留意事項
 9-2 接着接合部の設計
10.接着接合部の故障確率と安全率との関係
 10-1接着接合部の経年劣化による故障発生のメカニズム(ストレス-強度のモデル)
11.所定年数使用後の接着接合部に要求される故障確率確保に必要な安全率の計算法
 11-1  正規分布について
 11-2  ストレス(負荷応力)が一定の場合の故障確率確保のための安全率の決定法
 11-3  ストレス(負荷応力)が変動する場合の接着継手の故障確率の確保のために必要な安全率の決定法
 11-4 接着強度の変動係数実測値
 11-5 航空機において安全率が小さく取られる理由
 11-6 ストレス(負荷荷重)の変動係数について
12.接着接合部の劣化の要因ならびに加速試験と加速係数
 12-1 接着接合部劣化の要因 
 12-2 加速試験と加速係数
 12-3 加速試験条件の決定方法
13.アレニウス式(温度条件)による劣化,耐久性加速試験および寿命推定法
 13-1  化学反応速度式と反応次数
 13-2  濃度と反応速度および残存率との関係
 13-3  材料の寿命の決定法
 13-4  反応速度定数と温度との関係
 13-5  アレニウス式を用いた寿命推定法
 13-6 アレニウス式による室温付近温度の接着強度の経時変化予測式を用いた倉庫保管中に劣化した
   粘着テープの納入時の接着強度の推定
14.アイリングの式およびジューコフの式による応力,湿度などのストレス負荷条件下の耐久性加速試験
 および寿命推定法ならびにウェッジテストによるボーイング社の航空機接着部の耐久性試験結果
 14-1 アイリングの式を用いた寿命推定法
 14-2 アイリング式を用いた湿度に対する耐久性評価法
 14-3 Sustained Load Testによる接着継手の温度,湿度,および応力負荷条件下の耐久性評価結果
 14-4 加速劣化法により耐用年数分経過後の接着強度分布を得る方法
 14-5 水蒸気存在下の材料の酸化反応促進メカニズムの第一原理分子動力学法解析結果
 14-6 ジューコフ(Zhurkov)の式を用いた応力下の継手の寿命推定法
 14-7 ジューコフの式による接着継手のSustained Load Test結果の解析
 14-8 ウェッジテストによるボーイング社の航空機接着部の耐久性試験結果
15.接着継手の耐水性および耐油性に関する熱力学的検討および耐水性向上法
 15-1 液体中における接着接合部の安定性の熱力学的検討
 15-2 接着部の耐久性に水が及ぼす物理的および化学的影響の実例
 15-3 接着接合部の耐水性向上法
16.繰返し応力(疲労)による加速耐久性評価法             
 16-1 接着継手の引張せん断疲労特性試験方法
 16-2 アイリングの理論から誘導されるS-N曲線
 16-3 マイナー則(線形損傷則)
 16-4 スポット溶接-接着併用継手(ウェルドボンディング)のFEM解析結果および疲労試験結果
 16-5 リベット-接着併用継手(リベットボンディング)の疲労試験結果
17.接着接合部のクリープ破壊強度評価方法             
 17-1 大変形クリープの一般的特性
 17-2 クリープ破壊強度,破壊時間,温度間の関係式(ラーソン-ミラーの式)
 17-3 クリープ破断データからラーソン-ミラーの式を求める方法
 17-4 プラスチックのクリープ試験におけるラーソン-ミラー線図
 17-5 JIS K6859 接着剤のクリープ破壊試験方法
18.接着トラブルの原因別分類と対策および各トラブル事例とその対策
 18-1 原因別分類とその対策(表の解説)
 18-2各種具体的トラブル事例およびその原因と対策

〔質疑応答〕

〔名刺交換〕
講師紹介
昭和40年3月	名古屋工業大学 工業化学科 卒業
昭和40年4月	日本車輌製造(株)入社 技術研究所~開発本部にて,高圧発電機・電動機絶縁用エポキシ樹脂の
       研究開発、FRP・CFRPの応用,新幹線などの鉄道車両用有機材料の研究・評価・故障解析,
       接着接合部の強度・破壊条件・信頼性・耐久性に関する研究に従事
平成15年3月	日本車輌製造(株)定年退職(最終役職:開発本部部長)
平成15年4月~平成20年12月 日本車輌製造(株) 開発本部勤務(非常勤)
平成21年1月~平成22年7月 日本車輌製造(株) 鉄道車両本部 技術部勤務(非常勤)
平成15年4月~平成23年3月 名城大学 非常勤講師
平成15年4月~平成25年3月 中部大学 非常勤講師
平成26年4月 鈴木接着技術研究所 設立 http://www.s-adhesion-tech.com/
平成26年4月~ 公益財団法人 名古屋産業振興公社 テクノアドバイザー
平成26年7月~ 公益財団法人 岐阜県産業経済振興センター アドバイザー
平成26年12月~ とよたイノベーションセンター アドバイザー
平成29年4月~ 公益財団法人 新産業創造研究機構 NIRO異種材料構造接着技術獲得・向上研究会 顧問
平成31年4月~ 特定非営利法人 接着剤・接着評価技術研究会 副代表幹事

所属学協会:日本接着学会(構造接着・精密接着研究会 学術委員)、日本機械学会(永年会員)、
    色材協会(中部支部運営委員)
著書:接着工学 異種材料接着・接合,強度・信頼性・耐久性向上と寿命予測法 (丸善出版) 
著書(共著):34冊,学術論文:23報,セミナー・講演:101件,学会発表:51件